2011年5月5日木曜日

ヘビを求めて

ビジターセンターでは、日替わりで動植物の調査をしています。
日曜日は野鳥、月曜日は昆虫、火曜日は草本植物といった様に
曜日毎に対象を決めているのです。
本日、木曜日の調査項目は、両生類・爬虫類。

いつもは、インタープリター一人で調査に行くのですが、
今日は、ベテランJr.レンジャー一家という頼もしい仲間が
調査に協力してくれました。

ビジターセンターを出発して、先ずは池で両生類調査。
池に放されてしまった魚を湖に戻してやったので、
今年は例年より多くのオタマジャクシが順調に育っています。
最近新たに産卵された卵塊も5つ見付かり、
今年はたくさんのヤマアカガエルが大人になる事が出来そうです。

サイグチ沢では、先週からカジカガエルの鳴き声も聞こえ始め、
もう少ししたら姿を現すであろうモリアオガエルと共に
園内を賑やかにしてくれそうです。

池を見た後は、ヘビを探してクラフトセンターの裏の道を歩きました。
ヘビやトカゲは自分で体温を調節出来ないので、
よく道端や石の上に出てきて太陽の熱で体を温めています。
この道は、森に棲んでいるヘビが良く日向ぼっこをしに出てくる場所なのですが、
歩けども歩けどもヘビは出てこず、終いには落ちている木の枝や、
地面に顔を見せている根っこがヘビに見えて来ました。

なのでヘビ捜索は、一度諦め、
昨日ニホントカゲが確認されたサイグチ沢へ向かいました
トカゲもやはり日向ぼっこが好きで、
晴れた日は沢の石の上にいる事が多いのですが、
今日は石を触ってみてもひんやり。
トカゲやカナヘビの動いている気配はありません。

仕方なく、最後の望みを懸けて沢端の藪の中へ。
湖畔広場との境目には、ヘビがねぐらにしそうな石垣や倒木がたくさんあります。
みんなで石の隙間や、大きな倒木を探して歩きました。
しかし、ここでもやはり駄目かと諦め掛けたその時―



低木の根本に見えるこの長い縞々はもしや、

近付いてみて見ると、何とシマヘビ。
寝ているのか近付いても全く動きません。
そっとみんなを呼んで観察。
人が集まって来ても全く動かないので、落ち葉をめくってみると、



落ち葉の中に頭を突っ込んで寝ていました。
朝は晴れそうだったから、沢に出て温まろうとしたけど、
曇って寒くなったから途中で寝てしまったのかな。
でも、お陰でこうして出会えて良かった。
寒くない様に、再び落ち葉を頭にかけてあげて、お別れしたのでした。


(さかでぃ)